男女の賃金格差はどのくらい?年代・企業規模・職種別の差と、差が生まれる理由

日本の男女の賃金格差は、先進国の中でも大きいと言われます。では実際に、どのくらいの差があり、どこで差が開いているのでしょうか。 本記事では、厚生労働省の賃金構造基本統計調査の数字をもとに、年代・企業規模・職種別の男女差と、差が生まれる理由を解説します。

男女の賃金格差の大きさ

2025年の調査で、一般労働者(パートなどの短時間労働者を除く)の平均年収を男女で比べると、次のとおりです。

平均年収平均勤続年数
男性610.7万円14.2年
女性437.1万円10.4年

女性の平均年収は男性の71.6%で、金額にすると173.6万円の差があります。

※ 厚生労働省が公表する「男女間賃金格差」は、残業代や賞与を除いた月給(所定内給与額)で比べた数字です。 本記事の男女差は、残業代と賞与を含めた年収で比べているため、公表値より差が大きめに出ます。 月給(所定内給与額)の平均は、男性37.3万円・女性28.6万円です。

年代別の男女差

年齢階級ごとに比べると、20代前半までは差が小さく、30代から差が開いていく傾向がはっきり表れます。 男女差(女性÷男性)は、20〜24歳では92.6%ですが、30〜34歳で79.1%、55〜59歳では64.5%まで開きます。

男性の年収は50代後半まで上がり続けるのに対し、女性の年収は30代以降の伸びがゆるやかです。 出産や子育てをきっかけに仕事を離れたり、働き方を変えたりする人が多い時期と重なることが、差が開く一因と考えられています。 年齢階級ごとの男女の年収の一覧は男女別の平均年収、年代ごとの平均年収は年齢別の平均年収で確認できます。

企業規模別の男女差

企業規模別に見ると、大企業ほど男女の差が大きく出る傾向があります。 男女差(女性÷男性)は、常用労働者1,000人以上の大企業で66.5%、10〜99人の小企業で77.7%です。 大企業は年功的な賃金の上がり方が大きく、管理職になると賃金が大きく伸びるため、勤続年数や役職の男女差が年収の差に表れやすいと考えられます。 企業規模ごとの男女の年収は男女別の平均年収、企業規模ごとの平均年収は企業規模別の平均年収で確認できます。

職種別の男女差

職種によって、男女の差の大きさはかなり違います。

職種男女差(女性÷男性)
看護師94.4%
保育士94.7%
薬剤師89.0%
システムエンジニア82.5%
販売員69.3%
事務職(一般事務)65.2%

看護師・保育士・薬剤師のように、資格によって仕事の内容が決まっている職種では差が小さく、 事務職や販売員のように、同じ職種名でも役職や担当する仕事の幅が広い職種では差が大きく出る傾向があります。 職種ごとの男女別の年収は、各職種のページで確認できます。全体の男女差は男女別の平均年収にまとめています。

男女の賃金格差が生まれる理由

男女の賃金格差は、「同じ仕事をしているのに女性だけ賃金が低い」ことよりも、働き方や職場の構造の違いが積み重なって生まれていると考えられています。

2022年からは、女性活躍推進法により、常用労働者301人以上の企業に「男女の賃金の差異」の公表が義務づけられました。 自分の勤め先や転職先の差を知りたいときは、企業の公表資料も参考になります。

※ 厚生労働省「賃金構造基本統計調査」(2025年。一般労働者(短時間労働者を除く)・民営事業所・企業規模10人以上)。統計の調べ方は 賃金構造基本統計調査とは で解説しています。

よくある質問

日本の男女の賃金格差はどのくらい?

賃金構造基本統計調査(2025年)の一般労働者で比べると、女性の平均年収は男性の71.6%で、差は173.6万円です。

男女の賃金格差はなぜ生まれる?

同じ仕事で賃金が違うことよりも、女性のほうが勤続年数が短い、管理職が少ない、賃金の低い職種に偏っている、といった働き方や職場の構造の違いが大きな理由とされています。

男女の賃金格差が小さい職種は?

看護師や保育士のように、資格で仕事の内容が決まっていて、女性が多く働く職種では差が小さい傾向があります。一方、事務職や販売員などは差が大きく出ています。

まとめ

男女の賃金格差は、30代以降・大企業・役職や職種の幅が広い仕事で大きく開く傾向があります。 差の背景には、勤続年数・役職・職種の偏りといった構造の違いがあります。職種や年代ごとの平均年収は、年収データで確認できます。

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